皆さんは「ミスディレクション」という言葉をご存知ですか?マジシャンがマジックの際に使う技術のことで、「マジックの成功の礎」とも言われているんですよ。
今回はミスディレクションの意味や種類、やり方について紹介します。
ミスディレクションとは?
ミスディレクション は注意を意図していない別の所に向かせる現象やテクニックを意味する言葉です。この言葉自体は人気漫画「黒子のバスケ」の主人公の黒子テツヤが使用する技として聞いた事がある人も多いかもしれません。
この現象、テクニックを「ミスディレクション」と定義したのが誰なのか、いつから言われ始めたのかは不明です。「ディレクション」が指導や演出を意味する単語なので、「誤った方向へ注意を向けさせるように演出する」といった意味合いでミスディレクションなのでしょう。
ミスディレクションの種類は?
一言にミスディレクションと言ってもその種類は色々あり、大まかに3種類に分けられるようです。それぞれ、シンプルに「ミスディレクション」、時間を利用するので「タイムミスディレクション」、人間心理を利用する「サイコロジカルミスディレクション」といった呼び方をされたりしますよ。
「ミスディレクション」
人間の思い込みや集中、錯覚を利用するのが「ミスディレクション」です。推理小説やなぞなぞなどで相手を驚かせるのに使用する仕掛けがミスディレクションに分類されます。嘘をつかずに相手を騙すようなひっかけ問題もミスディレクションと言えるでしょう。
小説においては、似たような技法として「叙述トリック」という言葉をよく聞きますよね。正確な定義では両者にも違いがあるようですが、重なる部分は多いです。
「タイムミスディレクション」
タイムミスディレクションは時間を利用したミスディレクションです。例えば、今日家族がなにか欲しいものを呟いていたのをあなたがメモをしておき、それを一週間だったり一月だったり時間を開けてから相手にプレゼントすると、その相手は心を読まれたように驚くことでしょう。これもミスディレクションの一種、タイムミスディレクションなんて呼ぶんですって。
「サイコロジカルミスディレクション」
心理的に人を騙すのがサイコロジカルミスディレクションです。心理的な思い込み、常識などを逆手にとるやり方で、マジックなどにもよく用いられるミスディレクションですね。いわゆる「オレオレ詐欺」なんかもこれを利用した詐欺で、「電話の向こうで困っている相手は息子や孫などに違いない」と思い込んでしまった人が引っかかってしまうんです。
手っ取り早く実践できるのはフィジカルミスディレクション!
「ミスディレクションをトランプ マジックなどで実践してみたい!」という人もいるかもしれませんが、サイコロジカルミスディレクションを応用したマジックというのは少々敷居が高い気もします。まずは人の思い込みや錯覚を利用して相手の目を誘導する「フィジカルミスディレクション」を実践してみましょう!
日本奇術協会 – Welcome! To Wonderland (jpma.net)
言葉で視線を誘導する
ミスディレクションの方法の一つが、言葉で相手の視線を誘導するというもの。例えば、相手が自分の右手を見るように言葉で誘導して、その間に左手でマジックを仕掛けるという形ですね。
アクションで視線を誘導する
言葉の他にも相手の視線を誘導する方法はあります。そのうちの一つが、アクションで視線を誘導するというもの。右手を大きく動かして相手の視線を右手に誘導し、そのうちに左手でマジックを仕掛けるという感じです。
「思い込み」を誘発する
例えば複数人でマジックをする場合、一人がメインで話して注目を集め、そのうちにもう一人がマジックを仕掛ける、という手段も有効でしょう。メインのマジシャンらしき人物とアシスタントという二人組であれば、見る人は皆マジシャンらしき人物がなにか仕掛けをするのだろうと思いこむでしょうから、そこであえてアシスタントが仕掛けるというのも有効なミスディレクションと言えますね。
最後に
今回はミスディレクションの意味や種類などについて紹介しました。
うまくできればとてもカッコいいミスディレクション。皆さんも是非習得してみてください!