トランプのゲーム「スカート」をご存じですか?スカートはドイツ発祥の伝統的なゲームですが、今でも根強い人気があるようです。この記事では、スカートの基本的なルールや遊び方を紹介します。
スカートのルールと遊び方について
トランプの「スカート」は3人で遊びます。必要なものはトランプのAと7~Kまでの計32枚です。
それではルールを説明します。
① 役割を決める
まずカードを1枚ずつ引き、上位のカードを引いた順に以下の役割とし、時計回りになるように座ります。
- フォアハンド
- ミドルハンド
- リアハンド
② カードを配る
各プレーヤーに10枚ずつカードを配り、残った2枚を「スカート」として、中心のほうに1枚ずつ伏せます。
③ ビッド(ソロイストを決める)
1度目のビッドは先手がミドルハンド、後手がフォアハンドで行います。2度目は先手をリアハンド、後手を1度目の勝者で行い、2度目の勝者がソロイストです。
先手が得点を宣言またはパスし、宣言した場合は後手にうつります。後手は承諾またはパスをし、承諾の場合は先手に戻り、より高得点の宣言またはパスをします。先にパスした方が敗者です。
最終的にこのビッド以上の得点がとれないと負けてしまうので、宣言する得点やパスのタイミングは手札を見ながら決めます。
④ ルールを決める
決めるのはソロイストです。最初にスカートを取るか決めます。スカートを取る場合、スカートと手札2枚を交換することができます。ハンド(スカートを取らない)では手札のみで勝負が始まりますが、宣言で加点が狙えるかもしれません。
| 宣言 | 内容 | 
| シュナイダー宣言 | カード点数90点以上を取る | 
| シュヴァルツ宣言 | すべてのトリックを取る | 
| ウベア宣言 | 手札をオープンにして行いすべてのトリックを取る | 
さらにゲームの種類を以下から決めます。
- スート
- グラン
- ヌル
⑤ トリックテイキング
1人1枚カードを出し、最も強いカードの人がそれをもらいます(トリックを取る)。
フォアハンドが最初に出し、残りの2人はそれと同じスートを出します。ない場合は適当に出しますがトリックは取れません。トリックを取った人が次のカードを出します。
| ゲームの種類 | 切り札のカードの強さ | それ以外のカードの強さ | 
| スート | J(クローバー→スペード→ハート→ダイヤ)→選んだスート(A→10→K→Q→9→8→7) | A→10→K→Q→9→8→7 | 
| グラン | J(クローバー→スペード→ハート→ダイヤ) | A→10→K→Q→9→8→7 | 
| ヌル | 切り札無し | A→K→Q→J→10→9→8→7 | 
⑥ 得点計算
トリックテイキングを手札が無くなるまで行ったら、ソロイストの点数を計算します。
カード点数
取ったトリックと、場に残ったカード2枚の点数を合計します。
| カード | A | 10 | K | Q | J | その他 | 
| 点数 | 11 | 10 | 4 | 3 | 2 | 0 | 
通常は61点、シュナイダー宣言の場合は90点以上で成功です。シュヴァルツ宣言とウベア宣言は全トリック獲得で成功となります。
ヌルの場合は1トリックも取らないと成功で、点数計算は不要です。
ゲーム点数
ゲーム点数がビッド以上だと成功です。
基本点の計算
以下のように基本点が決まっています。
| ゲームの種類 | 基本点 | |
| スート | ダイヤが切り札 | 9 | 
| ハートが切り札 | 10 | |
| スペードが切り札 | 11 | |
| クラブが切り札 | 12 | |
| グラン | 24 | |
| ヌル | スカート・ウベアなし | 23 | 
| スカート・ウベアあり | 46 | |
| ハンド・ウベアなし | 35 | |
| ハンド・ウベアあり | 59 | |
達成点の計算
スートとグランの場合は基本点に達成点の合計を掛けます。必ず取れるのは以下の2つです。
- ゲーム:1点
- トップ:最低1点
トップは、スペードのJから連続して何枚の切り札があるか、または無いかを数えたものです。大きい方が採用されます。
またシュナイダー、シュヴァルツ、ウベアの宣言をした場合、成功していなくても点数が各1点付きます。
さらに状況次第で達成点が得られます。各1点です。
| 種類 | 条件 | 
| シュナイダー | カード点90点以上 | 
| シュヴァルツ | 全トリック獲得 | 
| 逆シュナイダー | カード点30点以下 | 
| 逆シュヴァルツ | 獲得トリック0 | 
⑦ 得点の獲得
基本点でソロイストが成功の場合はゲーム点がもらえ、失敗した場合や宣言したにもかかわらず達成しなかった場合はゲーム点×2を失点します。
その後は役割を交代して36セットプレイして終了です。
まとめ
トランプのゲーム「スカート」について紹介しました。ルールは一見複雑ですが慣れてしまえば大丈夫なので、ぜひ覚えて試してみてください。









