みなさんは「かるた」と聞いて何を思い浮かべるでしょうか。競技かるたでおなじみの「百人一首」や、”いろはにほへと”を使用した「いろはかるた」と言う人も多いのではないでしょうか。
しかしかるたにはいろいろな種類があり、地域によっても様々な郷土かるたが存在しています。そのひとつとして、群馬県の郷土かるたである「上毛かるた」は群馬県民ならば誰しもが知っているほど県民に愛されている郷土かるたです。
そこで今回は、群馬県の魅力が詰まった上毛かるたとはどのようなものなのか、さらには位置情報を使ったアプリについても詳しくご紹介します。
上毛かるたとは?基本情報を紹介
まずは上毛かるたとはどのような郷土かるたなのでしょうか。基本情報をご紹介します。
上毛かるたの歴史は?いつからある?
上毛かるたとは、1947年(昭和22年)12月に群馬文化協会が初版を発行し、群馬県の歴史や自然、人物、産業などを読んでいる全部で44枚の札からなる郷土かるたです。
上毛かるたの「上毛」とは、群馬県の古い呼び方で、読み札の題材は一般公募で集められ決められました。
日本は敗戦後にGHQの指令によって、学校での地理や歴史の授業が停止された過去があり、上毛かるたは群馬の子供たちに郷土の歴史や文化を伝える大事な役割も担っていたそうです。
毎年2月に県大会が開催
上毛かるたは諸藩が発行された翌年の1948年に第一回競技大会が開催され、毎年1月に予選大会、そして2月に行われる県大会に向けて県内の子供たちは冬休みを利用するなどして練習に励んでいます。そのため、子供時代を群馬県で過ごした人は、上毛かるたの読み札をほぼ暗記していることが多いそうです。
さらに2013年からは「KING OF JMK~おとな達の上毛かるた日本一決定戦~」という全国大会も始まりました。
上毛かるたには特殊なルールも
上毛かるたには1対1の「個人戦」と、3対3で競う「団体戦」の2種類の競技があり、個人戦の基本的な流れは通常のかるたと同様ですが、もうひとつの団体戦では普通のかるたとは異なる特殊なルールが存在しています。
有名な百人一首を使用した競技かるたでも団体戦は行われますが、こちらは1対1の対戦を横並びに何組かが同時に競い合いますが、上毛かるたの団体戦は1組のかるたを3対3で取り合います。
また、団体戦では「役札」というボーナス得点が貰えるルールがあり、以下の札を揃えることにより追加で特典を得ることができます。
- 「つ・ち・け」+7点
- 「す・も・の」+7点
- 「お・か・め・き・け」+15点
また、同点の場合は「つ」の札を持っている方が勝ちとなるルールも上毛かるたの特徴です。
位置情報を使ったアプリ
そんな群馬県民に愛されている上毛かるたには、位置情報を使ったスマホアプリがあります。その名は「札ッシュ!!上毛かるたGO!」で、2017年5月に配信をスタートしました。
このアプリは群馬県に本社を構える開発企業「クライム」が、地域社会への貢献のために開発されました。
このアプリでは、上毛かるたの各札に読み込まれた群馬県内各地のゆかりの地を訪れ、スマートフォンのGPS機能を使用して札を集めていくデジタルスタンプラリーゲームです。
プレイヤーは各地を巡って上毛かるたのコンプリートを目指すとともに、かるた取り対戦や、上毛かるたや群馬に関するクイズに挑戦することも可能です。
まとめ
群馬県の郷土かるたである「上毛かるた」についてご紹介しました。
群馬県民ならば知らない人はいないほど愛されており、群馬県の魅力がたくさん詰まっています。
地元企業が開発したアプリ「札ッシュ!!上毛かるたGO!」は位置情報を使用したアプリで、県内各地のゆかりの地を訪れて上毛かるたを集めることができるため、群馬県に訪れる際は完全無料アプリなのでダウンロードしてみてはいかがでしょうか。