友達や家族と盛り上がれる定番のトランプゲームといえば、定番の「ババ抜き」や「大富豪」などがありますが、少し変わったゲームを遊んでみたい人におすすめなのが、「ゴップ(Gops)」です。
ルールはシンプルであるため、誰でも簡単に遊び始められるため、家族や友人で集まる機会に遊ぶゲームにぴったりです。この記事では、トランプゲーム「ゴップ」の基本ルールや遊び方、戦略のコツまでわかりやすく解説します。
ゴップとはどんなトランプゲーム?
ゴップ(Gops)の語源は「The Game Of Pure Strategy(純粋な戦略ゲーム)」の頭文字を取った略称と言われ、その名の通り戦略や相手との駆け引きが主眼のカードゲームです。
日本では「ハゲタカのえじき」というカードゲームがありますが、それもゴップが元になっているという説があります。
シンプルなゲームですが、運だけに頼らず、相手の思考を読みながらゲームを進めることが勝利につながります。心理戦のスリルを味わいつつ、ゲーム中に戦略を立てながら楽しめます。
ゴップに必要なもの
ゴップのプレイ人数は2人から3人ほどが適当です。使用するものは、トランプ1組(ジョーカーを除く52枚)だけです。
スピーディなゲーム展開のため、1ラウンド5分程度でプレイが可能。ちょっとした隙間時間や暇つぶしにちょうど良いです。
ゲームの準備
カードを各マークに分け、ダイヤ13枚をよく切り、山札にします。
各プレイヤーはスペード・ハート・クラブのうち、それぞれ1スート13枚ずつを手札として持ちます。
※2人の場合はハートを使わずスペードとクラブにすることが多いです。
- 通常のトランプ52枚(ジョーカーなし)
- カードの強さは、強い順にK 〜 A
- K = 13点、Q = 12点、J = 11点、10〜2までは数字通り、Aは1点とカウントされます。
ゴップの進行方法
準備ができたら、ゴップを以下のように進行していきます。
- まず、各プレイヤーにA~Kまでのカードを、マークを揃えて1枚ずつ配ります。
- A~Kまでのダイヤのカードをシャッフルし、山札として裏向きに伏せます。
- 準備ができたら、誰でもいいので、山札のうち一枚をめくります。
- ここで開かれたカードを、各プレイヤーがカードを同時に出して争います。
- A~Kのうち最も大きな数字を出したプレイヤーが、宝物を奪いとります。
- 宝物のカードは勝者のところに置き、使用済みの手札は脇にどけます。
- 山札カードがなくなるまでラウンドを繰り返します。
- 最終的に一番ポイントを取ったプレイヤーの勝利
ゴップの基本ルール
毎ターンで、宝物のカードを獲得したプレイヤーは、その数字に応じた得点を得られます。
山場のカードがKのときは13点、Aのときは1点としてカウントします。
同じ数字を出した時
2人で遊ぶときは、同じ数字なら「宝物カード」は次回に繰り越し、次回の勝者がまとめて取り、ポイントが加算されます。
3人以上で遊んでいる場合、同じ数字を出したプレイヤーは無効とし、それ以外で最も大きい数字を出したプレイヤーが宝物カードを獲得できます。
最終ラウンドで数字が被ったときは、無効となり、誰のポイントにもなりません。例えば、K(13点)が山場にでたときは全プレイヤーが強い数字を出す可能性があります。
しかし、他のプレイヤーと数字が被ってしまうと、カードを獲得できないリスクがあります。そこで相手の手の内を読み取り、どのような戦略を練れば勝てるかを考えることが、このゲームを攻略するポイントとなるのです。
ゴップの戦略とコツ
ここではゴップ初心者でもゲームで勝率があがる攻略とコツを紹介します。
高得点の宝物カードを見極める
ポイントをとにかく貯めようと、序盤からKやQなどの強いカードを使ってしまうと、後半に欲しい宝物カードが出ても相手に負けてしまい、獲得できません。
山場にでたカードの数字を覚えておき、「次のポイントが高そうなときまで温存する」など、カードの使いどころを考えることが、勝敗を左右します。
相手の出し方を読む
ゴップ最大の魅力は心理戦や駆け引きです。対戦相手が「このラウンドはあえて負けにくる」と読むことができれば、少ないカード消費で勝ち点を稼げます。
また、毎ラウンドで相手が出した手札を覚えておき、手元に何のカードが残っているかを意識しておきましょう。
勝負どころで強気に出る
ポイントの高い宝物カード(例:KやQなど)が出たときは全力勝負のタイミングです。
相手の心理を読み取り、ポイントの大きなカードを獲得できれば、一回の勝ちで逆転も可能です。
ゴップの数学的な興味深さ
実は「ゴップ」は数学的にも興味深いゲームです。1970年に学者シェルドン・ロスによって解析され、相手がランダムにカードを出す場合は宝物カードと同じ数字を出すのが最も有利であると証明しました。
このときの平均得点は約59.5点で、相手に対して約28点の優位が得られるとされています。さらに2012年には、ギレン・ローズらによってナッシュ均衡による最適戦略も発見されました。
実戦では、1〜13の合計91点のうち46点以上を取れば勝利が確定するため、「どのカードで得点を確保するか」を計算しながらゲームを進めることがコツです。
相手が高いカードを出したときは低いカードを捨て、勝負どころでは相手より1だけ高いカードを出すという対抗策が有効だと考えられています。
ゴップの面白さ
ゴップの面白さは、数字の大小だけでは決まらない心理の読み合いにあります。毎回のラウンドで「このカードを出すか、それとも温存するか」という駆け引きが続き、単純なはずのルールが驚くほど奥深い心理戦になります。
また、運の要素もゼロではないため、初心者でも十分楽しめるのが魅力。ルールがシンプルなため、2~3人でじっくり頭脳戦をしたい夜にも、家族でワイワイ遊びたいときにもぴったりのカードゲームです。
まとめ
ゴップは、トランプの中でも戦略性が高い知的ゲームです。相手の心理を読みながら、自分の限られたカードをどう使っていくかという、その駆け引きが最大の醍醐味です。
ルールはシンプルですが、意外にも奥深く、何度遊んでも飽きません。次にトランプで遊ぶ機会があるときは、ぜひ「ゴップ」に挑戦してみてください!









