カードゲームの「花札」と聞くと、多くの人が細やかな絵柄のカードを思い浮かべるでしょう。普段の生活には馴染みが少ないですが、映画「サマーウォーズ」で主人公家族が熱中する姿や、最近のドラマで登場するシーンを見て、興味を持った方も多いのではないでしょうか。
日本の花札で最も親しまれている「こいこい」に対し、韓国で人気なカードゲームは、花闘(ファトゥ)を使った「ゴーストップ(GO-STOP)」です。この二つのゲームは、どちらも花札の48枚の美しいカードで役を作って点数を取るという基本ルールは似ていますが、遊び方には大きな違いがあります。
「花札の遊び方」を知っていると、ゴーストップのルールもより深く理解できます。基本ルールを確認したい方は、まず花札のこいこいの遊び方を参考にしてみてくださいね。
この記事では、ゴーストップの概要から、花札との関係、具体的なルールや遊び方までを分かりやすく解説していきます。
韓国で人気!カードゲームのゴーストップ(GO-STOP)とは?
ゴーストップ(GO-STOP)は、韓国ドラマにも度々登場するほど人気のゲームです。韓国語では「고스톱(ゴストプ)」と表記され、使用するのは「花札」と同じ48枚セットで12カ月のテーマがあるカードですが、日本のものとは絵柄が少し異なります。短冊に韓国語が描かれていたり、日本の花札のように「猪鹿蝶」がなく、「五鳥」や「草短」という役が組まれたり、細かな変化があります。
韓国では、現在でもコンビニで気軽に買って遊べるような人気のカードゲームで、正月や旧正月(ソルラル)といった特別な日には欠かせない娯楽のひとつ。トランプに比べると絵柄がカラフルで華やかなので、見ているだけでも楽しめるのが特徴です。
ゴーストップ(GO-STOP)が花札「こいこい」に似ているってホント?
ゴーストップ(GO-STOP)は、日本の花札遊び「こいこい」と非常によく似たカードゲームです。どちらも48枚の花札を使い、手札と場にある札を組み合わせて役を作り、得点を競うという基本的なルールが共通しています。しかし、プレイ人数や点数計算の方法、ゲームを終る際の宣言の仕組みなどに違いがあり、それぞれに独自の面白さがあります。
こいこいの特徴
基本は2人で対戦し、役を作った時点で「こいこい」か「あがり」を宣言できます。宣言しなければゲームを続行でき、さらに得点を伸ばすチャンスがあります。
ゴーストップ(GO-STOP)の特徴
基本は3人プレイ(2人でも可能)で、一定の点数を獲得した時点で「GO」か「STOP」を宣言します。点数計算はより複雑で、追加点やペナルティの要素もあり、よりスリリングで射倖心をくすぐられます。
ゴーストップ(GO-STOP)とこいこいの比較表
ゴーストップとこいこいの特徴を表にすると以下の通り。
ゴーストップ(GO-STOP) | こいこい | |
使用カード | 韓国の花札「화투(ファトゥ)」48枚 | 日本の花札48枚 |
プレイ人数 | 基本3人 | 基本2人 |
役作り | 光札・短冊・動物札・カス札など(猪鹿蝶はない) | 光札・短冊・カス札など |
宣言方法 | 一定点数を超えたら「GO」か「STOP」 | 役ができたら「こいこい」か「あがり」 |
点数計算 | 追加点やペナルティも多い | 役の点数のみ |
遊びの雰囲気 | 盛り上がり重視で社交的 | 静かに駆け引きを楽しむ |
文化的背景 | 韓国の正月や集まりで遊ばれる | 日本の正月や庶民文化に根付く |
ゴーストップ(GO-STOP)のルール
ゴーストップ(GO-STOP)のゲームの流れはシンプルで、まずプレイヤーに各7枚、場札として6枚並べ、残りは山札となります。人数が変わると配る札の枚数も変わります。自分の番が来たら、手札の1枚を出し、場に同じ月の札があればそれを獲得。さらに山札から1枚を引き、同じ月があれば再度獲得できます。こうして札を集め、役を作って得点を稼ぐのが目的です。
ゴーストップ(GO-STOP)の得点の仕組み
ゴーストップは役を作ると得点が入ります。光札、動物札、花札、短冊、タネ札、カス札などのカードの組み合わせでより点数の高い役を作ります。どのような組み合わせで役になるかを遊ぶ前に覚えておくと、実際に遊ぶ際に有利です。
例:光札5枚=「五光」、短冊3枚=「赤短」、など
ゴーストップ(GO-STOP)の勝ち方
ゴーストップは花札のこいこいと同様にゲームを終了させるか、続行するかを決めることができます。宣言がGOまたはSTOPの2種類あり、違いは以下の通り。また、ペナルティや追加ルールなどが設定されているため、ただ得点を多くとればいいという単純なゲームではなく、射倖心をより煽られるルール設計がされています。
- 一定点数を超えたら「GO」か「STOP」を宣言できる
- 「STOP」を選べば勝利が確定
- 「GO」を選べば続行可能だが、負けると失点のリスクあり
追加ルール・ペナルティ
ゴーストップでは、相手の得点を妨害したり、特定の札を取らせなかった場合にペナルティが加点されることがあります。負け方によっては大きなマイナス点を受けることがあるため、攻めすぎずに駆け引きを楽しみながら、バランスよく戦うことがポイント。
ゴーストップ(GO-STOP)の遊び方
ルールを理解したら、次は実際の遊び方を見ていきましょう。ここでは基本的な流れを順を追って説明します。
- カードを配る
プレイヤーに手札を配り、場にもカードを並べます。(3人の場合、手札は各7枚、場札は6枚)
- カードを出す
プレイヤーは順番に手札から1枚出し、出した札が場の札と同じ月の絵柄であれば、その札を合わせて自分のものにできます。
- 山札から引く
手札を出した後は山札から1枚引き、同じように場の札と照らし合わせます。
- 札を集めて役を作る
光札、短冊札、動物札、カス札などを集めて役を完成させます。役の組み合わせによって違う得点が加算されるので、戦略を練りながら行います。
- GOかSTOPを宣言する
一定点数に達した時点で、プレイヤーは「GO」か「STOP」を宣言します。「GO」を選べばさらに得点を伸ばすチャンスがある一方で、他のプレイヤーに逆転される可能性も。「STOP」を選べばその場で勝利が確定するため、状況判断がとても重要です。
- 勝敗を決める
すべての札が場からなくなるか、誰かが「STOP」を宣言した時点でゲーム終了。役ごとに得点を計算し、合計点が最も高いプレイヤーの勝利です。
まとめ
ゴーストップ(GO-STOP)は、日本の「こいこい」に似た花札ゲームですが、「GO/STOP」の宣言ルールや、より複雑な点数計算で独自のスリルがあります。3人以上で遊べるため、友人や家族との集まりの際に皆で盛り上がりながら遊ぶことができ、シンプルながら奥深いカードゲーム。
日本の花札の経験がある方はすぐに馴染めますし、初めてでも誰でも楽しめる点が魅力です。韓国を訪れた際には、韓国版の花札をお土産として買ってみてはいかがでしょうか。